生後9か月で片足を失くしたバス・ソジトラ。この映画祭でも素晴らしい作品を残してきた彼が、今回はワイオミング州のグランド・ティトン山の山頂を目指す。自力で登り、自力でスキーで降りてくる冒険。彼の心の強さ、勇気、そして決意がフィルムを通して伝わってくる。

ノルウェーの世界で最も経験豊富な極地探検家の一人であり、写真家、作家のボルゲ・オウスランド。南アフリカ生まれのスイス人冒険家、マイケルホーン。この経験豊富な2人が北極点を通り横断するおよそ1500キロの冒険の旅に出る。気温はマイナス30度を超え、ほぼ暗闇の中をスキーで歩いていく。Exploration and Adventure部門賞を獲得した壮大なフィルム。

カッパドキアのドラマチックな風景に沈む夕日に、熱気球のイルミネーション、そしてトルコの幻想的な風景が映像美として紡がれていく。ライダーのキリアンブロン、ピエールヘンニ、ピエールデュポン、JBリアウタードと一緒に世界観に没頭できるフィルム。

脳性麻痺で生まれたメリッサ・シンプソンは、毎日、寝室からコロラド州の最高峰を見つめて過ごしてきた。窓から見るその風景はとても近くそして遠い存在。しかし、友人でありメンターである盲目の冒険家エリック・ヴァイヘンマイヤーの助けを借りて、彼女が一歩を踏み出していく。様々な障害は自分の心にあるということを教えてくれる美しいフィルム。

小さいころから失語症として過ごし、読み書きに苦労しながら育ったマックス・ロミー。そんな彼は映像の世界に自分の心を投影することを学び、フリーランスの映像制作として活動している。水彩画と映像という彼のユニークなブレンドが、アラスカの海岸線の環境問題を浮き彫りにしていく。

ドイツ・フランケンジュラの世界最難関のルートの一つAction Directe(5.14d)。未だに女性で登頂に成功した人はいない。このルートにフランスのプロクライマー メリッサ・ル・ネヴェが初登頂を目指す。ボルダリングの世界で何度もチャンピオンにもなったこともある彼女。しかしこのルートは簡単にはいかない。実に7年の歳月をかけた壮大な挑戦を収めたフィルム。

女性のベースジャンプとして世界ランク1位であり、世界最速のギネス記録を持つアンバー・フォルテとエクストリームアスリートとしてマルチに活躍する第一人者のエスペン・ファドネスが組み、まさにワールドクラスのデュオが誕生した。そして、その2人が未知の領域のベースジャンプを魅せる。